家計簿管理が苦手な人にとって、支出や収入をきちんと記録し、月ごとに予算を立てることは非常に大変な作業と感じるかもしれません。そうとはいえ、家計簿の管理は貯蓄を増やしていくためには欠かせないもの。
そこで今回は、家計簿が苦手な人におすすめしたい「封筒貯金(封筒積み立て)」法をご紹介します。この方法は、誰でも簡単かつ効果的に家計管理できるやり方で、かつこまごまと家計簿をつける必要がないため、貯金が続けやすいというメリットがあります。
何を隠そうズボラの私も、インフルエンサーの方がよくやっている、シールや色ペンを使った可愛い家計簿づくりに挫折し、何とか楽に家計管理ができないか考えてたどりついた先が、この「封筒貯金(封筒積み立て)」でした。
家計簿も、最初は頑張ろうとやってみるんだけど、毎日毎日細かく記録し続けるのがめんどくさすぎて、すぐに飽きちゃうんだよね…
封筒貯金の基本的なやり方
封筒貯金は、予算を立てる代わりに月々の支出分を封筒に現金で入れ、それぞれの封筒を特定の費用に充てる方法です。「袋分け家計簿」とも呼ばれ、給料日に現金を口座から引き出し、生活費を項目別に袋に分けて管理するのです。
あらかじめ項目ごとの予算を決めておき、支払いの際はそれぞれの袋の中にある現金で支払っていきます。
以下は、封筒貯金の基本ステップです。
まず、みなさんの家庭の支出項目を洗い出します。例えば食費・住居費・交通費・娯楽費・習い事費などが含まれます。
最初は少しだけ面倒ですが、一ヶ月に大体何に対しどれくらい支払いがあるかを整理し書き出していきましょう。細かくしすぎるとあとあと大変になるので、固定費以外の変動費は5~6つ程度にするといいかもしれません。
ちなみに我が家では「住居費」「通信費(インターネット・スマホ)」「食費」「交通費(ガソリン代や車の維持費含む)」「水道光熱費」「教育費」「日用品費」「衣服・美容費」「保険料」「その他雑費」の10個の項目に分けました。
STEP1にて現在の支出を書き出した際、毎月どれくらいの金額を支払っているかも大体把握できたかと思います。そうしたら、各項目ごとに月々使うべき予算を設定してください。
例えば食費に37,000円使っているとしたら、予算は35,000円か40,000円で設定するといいでしょう。
1円単位の正確さを求める必要はまったくないので、挫折しないよう、初めはざっくりとラフな姿勢で取り組むのが肝心です。
使途不明金が出てきた場合も、細かく追求する必要はなく、「その他雑費」としてくくっておけばOKです。
給料日になったら、STEP2で決めた予算に基づいて現金を各封筒に分配します。食料の封筒には食料費、住居の封筒には家賃や住宅ローン、娯楽の封筒には娯楽費…というように入れていきます。
変動費として引き出すお金は、1,000円札に崩しておくと袋分けしやすく、支払いの際も便利ですよ。
その月に発生した支出は、対応する封筒から支払います。現金が封筒からなくなれば、その項目の支出は終了です。
封筒貯金を実施して一ヶ月が経ったら、各項目ごとにいくら残っているかを確認してみてください。
残金が多く残っている項目は、次月からの予算を削っても問題ないでしょうし、一方で、一ヶ月経たないうちから予算が足りなくなったものや、残金が0円に近い項目は、予算を増やしたほうがいいかもしれません。
ただし、闇雲に予算を増やすのではなく、何が原因で足りなかったのか?無駄遣いはなかったか?を振り返り、改善のポイントを考えるもの大事なことです。
全項目の予算を足し引きし、余った金額が今後貯金に回せるおおよその額になりますね。
数カ月ほど封筒貯金を実践し貯金できる額が明確になったら、先に貯金額を別口座に移す「先取り貯金」にチャンレンジしてみてください。
先取り貯金は毎月の給与から一定額を先に貯金する方法で、先に貯金した分の残りから生活費を支払うことになるので、自然と貯金が貯まるようになります。
先取り貯金は簡単にできるので、以下の記事を参考にしてみてください。
封筒貯金はズボラさんにピッタリのざっくり家計管理手法!
一つ一つの支出を細かく記帳する家計簿と違い、封筒貯金は各支出項目の予算さえ最初に決めてしまえば、あとは封筒の中身を使い切らないように注意して生活するだけで貯金のできる家計体質づくりができるようになります。
- シンプルで直感的:家計簿をつける必要がないため、シンプルでわかりやすい方法です。封筒の中身が見えるので、予算オーバーもしにくい!
- 支出の把握:封筒に現金を入れることで、実際にどれくらいお金を使っているかを把握しやすくなります。
- 支出の可視化:封筒内の現金が減っていく様子を見ることで、支出意識が高まり、浪費を減らす助けになります。
- モチベーションアップ:封筒に残った金額=貯金になるので、できるだけ残金が増えるようにやりくりするようになり、また、残った金額が分かることでモチベーションアップにつながります。
ななえもん流 封筒貯金術
ざっくりの管理でいいからとっても簡単な封筒貯金だけど、ざっくりしすぎて逆に残金を増やすことに苦労した私は、自己流の封筒貯金術をやってみたよ♪
【ななえもん流封筒貯金】
例えば一ヶ月の食費が3万円だとすると、 1日1,000円計算になります。
その場合、財布の中には5,000円ずつ入れた封筒を6つ用意し、封筒には5日単位での日付を書いておきます。
1日1,000円の支出を超えてしまうことは当然ありますが、5日で5,000円を超えないようにやり繰りすると、1ヶ月でみた時の誤差が少なくなります。
「3万円の予算のうち前半の半月だけで2万円使ってしまった…!」ということがないように、必ず5日で5,000円というルールは崩さないこと。
これにより、我が家は少しずつ残金を残すことに成功したので、行事などで急に発生する特別費をその貯めた残金から捻出できるようになりました。
一ヶ月単位だとどうしても金額と期間が大きすぎて管理するのが難しくなりますが、日単位・週単位でさらに細かく分けてみると、やり繰りが上手になります。
もちろん分けすぎると今度は逆に分ける作業が面倒になるので、あくまで自分が続けられる範囲でチャレンジしてみてくださいね。
まとめ|封筒貯金で支出を視える化!無駄遣いを減らして貯蓄体質づくりを
「今月も何に使ったか分からないけど、無駄遣いしちゃったなぁ…」と、お金を使うことをネガティブに感じて毎月ため息をこぼしている人は多いと思います。
しかし、頑張って働いて得たお金で好きなものを買ったりおいしいものを食べたり、家族で旅行を楽しんだりすることは、本来すばらしいこと!
それを後ろ向きにとらえてしまうのは、きっと本来は必要のなかった物に対して無駄遣いをしてしまったと思うからでしょう。
かと言って細かく家計簿をつける作業は非常に骨が折れるので、ズボラさんにおすすめの封筒貯金を取り入れて管理意識を身につければ、自分にとって何が無駄なのかといったお金の整理ができるはずです。
ただ闇雲に貯金するためだけではなく、お金をコントロールできるようになるためにも、自分に合った簡単な手法から少しずつチャレンジしていきましょう。